いつものユンボ

僕は考える

宝石の国 エンディング予想 ネタバレあり

前期アニメで放送していた宝石の国

とくに理由もなく観てなかったのですが、このたびDTVで試聴。

いやぁ面白いじゃないですか。続きが気になったので原作も読む。

 

アニメの段階で敵が月人と呼ばれることや、彼らの武器、金剛先生が法衣を着ていることなど、あちらこちらに仏教要素があって、解脱が関係していると思っていました。

 

原作では金剛先生が月の住人(元人間の魂)を浄化するため、人間に作られた機械と判明しました。

近年自動的に参拝出来る骨壺? のようなものがありますから、解脱だってオートマチックなバジェットの中にワークブックしても構わないよね! みたいな設定は素晴らしいと思います。

 

原作八巻までに判明した物語の流れは以下のようなもの。

人間が生の苦しみから解き放たれるために、解脱の方法を発見する。

解脱の前段階として、人間死に、骨(後の宝石)と肉(後の海の生物)と魂に分かれる。魂は宇宙の果てを目指し、そこで解脱に至るが、そのためには他者に祈りによって魂が分解されることを必要とする。そのため、誰にも祈って貰えない可哀想な人は、遠くの宇宙まで行けず月に留まってしまう。

それとは別に、解脱の構造上、最後の人間は祈って貰う相手がいないため、月に一人で残ってしまう。それを危惧した人間の博士が、祈りの装置として金剛先生を作った。

そのような経緯で作られた金剛先生だったが、魂となって月に留まっている人々が利用し始める。しばらくは金剛先生が祈ってくれたため、月人たちは解脱することが出来たが、ある段階から「壊れて」仕事をしなくなった。

壊れた金剛先生を刺激し(言わば脅して)、再び仕事をして貰うために、金剛先生と親しくしている元人間の骨である宝石たちを掠い始めた。

 

これが月人 対 金剛先生+宝石たち の構図です。

宝石たちはあくまで二次被害にあっているだけ。

月人たちの目的は明確で、月から宇宙へ到り、解脱すること。仏教的価値観です。

それに対して重要なのは、金剛先生の目的です。

月人たちは機械が壊れた、と言っていますが、僕は目的があると思います。

大切なのは月の王子とフォスの会話ではないでしょうか。

フォス「博士というのは?」

王子「金剛を作った人間の雌だ。彼女の再生を試みているが、あれが現在の限界だ」

コマを置いて、

王子「失敗ばかりだろう?」

 

再生を試みている。これが何を意味するのか。

そのまま考えれば、金剛を作った博士を作ることで、博士から金剛を説得して貰い、解脱するというもの。しかし、「元手」なくして、魂を再生出来るのでしょうか。

僕はここに言外の意味があるような、そこに金剛先生の目的があるような気がします。なぜ金剛先生が祈りを止めたか。

恐らく、月人たちに対して恨みを持っているからでしょう。

金剛先生は創造主であった博士を敬愛していると考えると、月人たちが博士に対して何らかの非道を行い、あるとき知ってしまったからこそ、祈りを止めてしまったのではないでしょうか。

そしてその内容を考えたとき、原作八巻、人間合成実験場の中にある、「人間の素」に関係すると予想しました。

たぶんこの大元が「人間だったころの博士」だったのだと思います。

そこに閉じ込められた博士は、骨にも、肉にも、魂にも分解されず、「このビラビラした白いカスみたいなもの」になってしまったのではないでしょうか。

その事実を知り、先生に教えたのが宝石だったのだろうかと思います。

人間合成実験場で行われているのは、まさしく博士の再生だろうと思います。

金剛先生が復讐のためだけに祈ろうとしない、というのは考えにくいでしょう。

きっと月人の博士再生計画を知っており、それが完遂されるまでは祈ってやらない、という脅しであり、月人側はそれが「失敗ばかり」と言っているように、非常に難しく、代替案として宝石たちを掠い、金剛先生を脅しているのではないでしょうか。

 

そうなった場合、焦点になるのはどうやって博士を、最後の人間を復活させるかです。

つまり骨と肉、博士の魂が必要になります。

おそらくこの役目をフォスフォフィライトが担うのではないか、と考えています。

王子は「君が我々を救ってくれる。そんな気がするよ」とフォスに対して言っています

月人は海の生物を根こそぎ掠っています。これは人間復活のための「素材」でしょう。

フォスは過去に海の生物のために足を失い、彼ら「素材」たちに好かれています。

足、手、頭と、フォスは何度も生まれ変わっています。

彼が人間に生まれ変わるのも、そう無くはない流れでしょう。

 

フォスが博士になることで、金剛先生は月人を許し、月人は合成宝石製造工場によって失われた宝石たちを蘇らせ、役目を終えた海の生物たちも地球へ帰る。

しかし、おそらくその過程で金剛先生が失われると思います。

結果としてフォスが最後の人間になり、フォスが月人たちに祈り、解脱させることで、宝石たちへの攻撃を止めさせるのではないでしょうか。

最後の人間になったフォスは、博士が金剛先生を作った動機に立ち返り、解脱の構造上、未来永劫月に一人で残るようになります。

それから、全てを背負って月に残ったフォスを、蘇った宝石たちが年月を掛け、新たな金剛先生を作ることによって救うのだろうかと思います。

その仕事は、フォスを救う仕事であり、シンシャに与えられる仕事ではないかとも考えました。

また、仏教的には解脱が最終目的ですが、西洋の宗教は永遠の命が最終目的だったりします。月人たちから見れば、地球に永遠に残る宝石たちは解脱出来ずに可哀想、と映るかも知れませんが、不死の宝石たちは月人たちさえいなければ、また別の楽園へ辿り着くわけです。和洋折衷楽園。それが宝石の国

 

以上です。ざっくりした予想でしたが如何でしたでしょうか。